ふるさと納税・阿見町の状況
―平成28年度受入れ金額と件数―
平成28年度(2016年度)のふるさと納税の受入れ金額の統計がまとまり総務省自治税務局市町村税課から平成29年7月4日発表されました。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20170704.html
平成28年度は、自治体への寄付総額が過去最高の2844億887万5千円になったということです。昨年度の1.7倍で、返礼品の充実やインターネットでの簡易な手続きなどが定着したことが追い風になったようです。
28年の阿見町ふるさと納税は、寄付件数は13件、金額は72万8千円という結果でした。茨城県を含めた県内45自治体での位置は、金額で最下位の45位、件数で44位ということになりました。
しかも、その間、町民が他の自治体への寄付を行うことによって、本来阿見町に納税されるべき金額が、他の都道府県・区市町村に移転するということが年々拡大してきました。
上記の表が、平成25年からの推移です。平成27年は、阿見町に寄付された金額が63万1千円なのに対して、阿見町民が他市町村に寄付した金額は2538万3千円となっていました。この傾向から見れば、普通の分析能力を持つ者ならば、平成28年が、さらに拡大するだろうと予想して、その対策をたてようとするはずです。
しかし、推移をみると何ら手を打つことなく「無為無策」で、ふるさと納税制度の特徴を生かして特産物の開発や地場産業の振興に結び付けることもなく、かといって「魅力あるテーマ」を示すこともなかった、ということを示していると思います。その結果が、平成28年では、阿見町に寄付された金額が72万8千円なのに対して、阿見町民が他市町村に寄付した金額は3800万2千円となってしまいました。
せめて、収支を合わせろと言いたいのです。現在でも、阿見町には魅力のある特産品はあります。大玉スイカ、干し芋、ヤーコン、メロン、レンコン、タケノコ、阿見産コシヒカリ、南高梅、ブルーベリー、その他の多くの農産物、加工品があります。工芸品では草人形があり、最近では、阿見産米を使用したせんべい「あみの将軍」や「ヤーコンコーヒー」などもあるようです。
(※「あみの将軍」は当初、「あみ将軍」という商品名にする予定だったようですが、千葉県木更津市が、本物の漁網で作られたボディタオル「御身あらい」を2つ組み合わせた「あみ将軍」を開発しており、「あみの将軍」に変更されたようです。商品名の権利の保護をしっかりとやることも課題ですね。)
加えて、町内に進出している雪印メグミルクの阿見工場生産の「チーズ」、日本を代表する「漢方薬」のツムラ、キンレイの「鍋やうどん」、マルカンの「酢」などもあります。「自衛隊グッズ」というのもマニアには受けるかもしれません。
また、屋外スポーツでは、最近、阿見町に開設した「乗馬クラブ」の乗馬券も良いかなと思います。レンコン堀り体験、タケノコ掘り体験というのも人気になると思います。ざっと思いつくままに上げましたが、これだけのラインアップでも相当魅力あるものだと思います。さらに、魅力ある「テーマ」を提示できれば完璧です。
要するに真剣に早く取り組むことが必要だということです。周回遅れもいいところですから・・・。